半麦
ハット

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この建築は、将来の移住を視野に入れた両親の週末住居であり、母が営んでいた洋品店の次のステップとしての店舗でもある。
敷地は、明石海峡大橋を渡った淡路島の東浦という街の、国道28号線と大阪湾に面した防波堤の間にある。この街は、淡路島の中でも人口が増えており、そのほとんどは両親のような大阪や神戸からの移住者である。私は、この街を選んだ2人のこれからのことを考えるために、改めてこの街を捉え直してみることから設計を始めた。
街で見つけた温室の架構や外装、周辺の海苔工場で使われる波板や塗装色などの風景を構成するものと建物の与条件を照らし合わせながら、それぞれの部分の部材や納まりの小さな決断の積み重ねによって、生活と街の関係を取り持つことを試みた。この建物が、両親にとってこの街でのこれからの暮らしの手がかりになることを目指した。


     

半麦ハット

/Data

Usage : Shop & Residence
Location : Awaji, Hyogo
Client : Si tu veux
Construction : 淡路工舎
Area : 103㎡
Completion date : 2019.09
Photo : Moe Kurita

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BOOK "半麦ハットから"